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Posted by みやchan運営事務局 at

2019年08月26日

ウイリアム・モリス展を見て

顔 こんにちは!

8月も最終週に入りました。 

次のイベント 熊本:くらしの中の陶磁器フェア まで ちょうど一か月です。

注文制作をしながらも、新作の準備もしています。

焼き上がりが楽しみです^^


そんな中、気になるイベント 県立美術館での ウイリアム・モリス展 に行ってきました。

せっかくなので、今回はその感想を書きたいと思います。




ウイリアム・モリス(W・M)は、アーツ&クラフツの祖で、工芸をしている私にとっては、当然、無視できない人物です。

生活の中、身近なものの中に 美、芸術を見出し、掘り深めていく。

それは、美術館の中ではなく。


私も、この感覚を持っています。

なので、飾って見るだけの工芸は、最低だと考えています。


今回の展示企画では、イギリスの身近な自然を取り入れた、図案パターンの作者としての、W・Mに重点をおいて展示してありました。

花や、小鳥、植物の蔓や葉を図案化した壁紙や、ファブリックが展示してありました。

いずれも100年以上前の作品(製品)たちですが、あまり古さを感じないのが単純にすごいです。


19世紀末 時代的には、クリムトらが活躍したウィーン分離派と重なります。

クリムトは、いまでも大人気ですから、このあたりのヨーロッパの新美術運動は、今につながるものがあるのかもしれません。

それらは、その50年ほど前の ラファエル前派 という小さな運動から広がったと、最近知りました。

ざっくりとした流れをいうと、

それまでのアカデミーを中心とした偉大なる美術への反発、 

もっと身近な、心地よい美術への回帰。

W・Mが 中世に回帰している点は、ラファエル前派と共通している。


今回のW・Mのパターン模様を見て感じたのは、そこに生命感がない ということ。

小鳥は剥製のように死んでいるし、花も時間が止まっているよう、

蔓や葉は、規則的な型の中に閉じ込められ、

全てが、シンメトリーで永遠である。


でも、そこがよさなんだと思う。

その証拠に、モリス後の人たちの作品がその辺の感覚を外しているのだが、

どんどん魅力が抜けていく。


展示の最後のほうに、W・Mが作った本がいつくか展示してあって、

これは、私にとって新たな発見でした。

W・Mの別の一面を感じることができました。

とても素晴らしかったです。


本や壁紙、ファブリック、や家具、(ステンドグラス)、タイル、

どれも使うものです。

美術館に飾るための物ではありません。


そして、それらを一点物(芸術)で作るのではなく、製品として仕上げていく。


そのバランスというか、センスをW・Mは持っていて、実践している。


私にとってはそれは、いまでも課題であり、悩んでいるポイントです。

なので、モリスの作品をみると、いつも宿題を出されているような感覚になるのです。


いつまでも終わらない夏休みの宿題を目にしているように、、

  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 22:46Comments(0)ART

2018年12月02日

平山郁夫展 (都城市立美術館・今日まで)

顔 おはようございます!

忙しかった11月が過ぎ、12月になりました。

お礼が遅くなりましたが、

匠のこころ、天草大陶磁器展、クラトコ、空そら展

にお越しいただいたお客様、本当にありがとうございました。

11月は、それに加え、記念品の注文納期がありましたので、

30日の最後まで 気の抜けない一か月でした。

今は、それらを無事済ませ 安らかな時間を味わっています^^


昨日は、都城市立美術館での 平山郁夫展を見に行きました。



久しぶりの美術館&美術鑑賞です。

しかも、平山郁夫展


これまでの私の待っていた平山郁夫さんへの印象は、特に 好きでも嫌いでもない という感じ。

イメージとしては、やはりシルクロード、あと、デパート美術ギャラリー、NHK、など 

やはり、年配の方が好む美術 という印象でした。

しかし、一方で タリバンのバーミヤン遺跡破壊にいち早く抗議するなど、社会的な一面もありました。


その漠然とした印象から、今回の美術展で、すこしはっきりと平山郁夫を掴むことができました。

その感想を少し書きたいと思います。


美術展会場に入ってすぐのところに、平山さんの79年間の足跡表が貼ってあるのですが、

まさに、絵を描き続けた人生だったんだなと感じます。

16歳で 東京美術学校(現東京芸大)日本画科予科に入学 から

亡くなるまで、美術 を通した活動をされています。

私も、器作り(陶芸)をし続けていますが、それを やり通せる人生 には憧れます。


美術展は、次に 若いころ描いたヨーロッパの街並みスケッチ、

シルクロード美術に関わる古い仏像などのコレクション

二階に上がると、 平山氏のシルクロードに関わるスケッチ や 絵画

奥のほうには、まさに代表作の 月夜の砂漠にラクダの列 が描かれた大作が展示されています。


全体を見て感じた印象は、 まさに 「穏やか」 という言葉です。

実際、彼は、争いごとのない穏やかな世の中を祈り続けていました。


それは、15歳のころ広島で被爆し、それからも その後遺症に苦しんだからかもしれません。

絵から伝わるのは、 ただただ 穏やかであれ という願いです。


それは、絵のテクスチャーからも感じました。

日本画の特徴なのかもしれませんが、筆あとのない(作者の息遣いのない) もわっとした感覚。

多く展示されたスケッチも、最近はやりの超絶技法という感じではなく、

ただただ見たものを素直に紙に落としていくという感じです。

それは、若いころに描いたヨーロッパの街並みスケッチの時から、ずっと変わることはありません。

絵をよく見ると、ラクダの大作もスケッチブックに描かれた絵も、サインの横にタイトル(描かれた情報)が書かれています。

彼にとっては、絵の大きさやかかる時間に関係なく、同じ気持ち(穏やかな気持ち)で描くことには変わりなかったのかもしれません。


穏やか、平安、、

変化のない 静かなで ゆっくりと流れる時間


それは一方で、 退屈で つまらなくもあります。

私が、彼の絵から感じていた 好きでも嫌いでもない という印象は、

そこから来ていたのでしょう。


しかし、この美術展は、最後の最後に 

その穏やかな気持ちをいっぺんにひっくり返す仕掛けが組まれています。

見落とす方もいるかもしれません。 

そのヒントは、小さな木彫の仏様です。


気になる方は、美術館へどうぞ

今日までです^^  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 09:00Comments(0)ART

2017年08月14日

アートとは、何だったのか? 21

 こんばんは。

8月も、もう半ばなんですね。 朝や夜はすこし過ごしやすいような気がします。

風がちょっと涼しい。

今年は、気候がおかしいのか 工房のバラがいろいろ咲いています。

さて、今日もアートの話始めます。

<集合> ではなく、<連続>

ウォーホルの話です^^

++++++++++++++++++++++++++


ウォーホルは、明らかに <集合> ではなく、<複製><増殖><連続>をテーマにしている。

Andy Warhol. Brillo Box


彼が、自分の工房を ファクトリー と名づけたのも、
物を集めるためではない。
そこから、作品を増殖させるためだ。

ここに、ファクトリーと呼ばれたウォーホルのスタジオの映像がある。
Brillo boxes の制作の様子も撮られている。


Marie Menken - Andy Warhol (1965)

初めて見た映像でしたが、これを見てウォーホルの見方が変わった。
彼の作品の眼差しには 冷やかさを感じていた。
それは、<人の死>も<花>も<スープ缶>も すべて同じ価値基準に並べられ、
作品から<人間の感情> というものを感じないからだ。
それが、クールに感じる時期もあったが、氷のように冷たく感じることもあった。
だが、この映像を見ると 彼にとって 作品のテーマなど<どうでもいい>のだと思う。
テーマは、ただ自分の目の前にたまたまあったから というだけの話。
重要なのは、作品が生まれる工程 <増殖性> にあったように感じる。
この映像のウォーホルの様子を見て、ウイリアム・モリスもこうだったのかな。と感じた。
モリスが、パターン化した壁紙を印刷した初期のものを見る機会があったが、一枚一枚 色のカスレや滲みが違っていた。
それは、まさに クラフト の始まりだった。
ウォーホルによって、 現代美術とクラフトが結び付いた。
クラフトを仕事としている自分にとって それは刺激的だ。
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 21:54Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年08月13日

アートとは、何だったのか。 20

 こんばんは。 
もうすぐ 今日一日が終わろうとしています。
お盆の日曜日なので 皆さん いろいろと楽しんだ一日だったようですね。

いろいろ懸念はありますが、平和な2017年夏 戦争のない夏に感謝です。

さて、今日もアートの話始めます。

アートに夢中です^^

++++++++++++++++



<集合>の表現では、アルマンが様々な実験的作品に挑戦しています。

始めに紹介したゴミの集合体のほかに、

Arman Fernandez








ある種類のものを集め、並べて 展示する。
様々な<集合>の世界だ。 だが、今見ると あまり ときめくものがない。
やはり、この巻のテーマでもある <集合の魔術> は、 今は、どこかに消えたようだ。
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 23:48Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年08月11日

アートとは、何だったのか。 19

 こんばんは! 今日は 山の日 で休日なんですね。

そうなんですね。 私は、明日 お休みしたいと思います。

12日は高城工房は休みになります。 ご了承ください。

さて、今日もアートの話。 張り切っていこう!!

++++++++++++++++++++++


当時 女性のアーティストでは、ニキ ド サンファール (Niki de Saint-phalle) が人気があったようだ。 この全集にも何度となく作品が紹介されているし、日本には、彼女の美術館があったらしい。

ニキと草間彌生とは、どことなく共通するものを感じる。
本人は意図しないにしろ<女性的> であったり。 集合の表現を使っている。
センセーショナルなパフォーマンス。 色が鮮やか。 など

しかし、いま 日本での人気は歴然だ。

二人の違いが興味深いので、作品を並べて比べてみたいと思います。



































違いは何か?

一つは、 集合 と 連続 の違いだと思う。 見た目は同じだが、 ベクトル方向が真逆だ。
集合は、中心へと向かうが、 連続は、中心から外に向かっている。

集合がニキであり、連続が草間彌生だ。  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 21:43Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年08月10日

アートとは、何だったのか。 18

 こんばんは。

高城工房で、静かな夜を過ごしています。

今日は、雨が強く降ったり、晴れて強い日差しで暑かったり

不安定な天気でした。

朝から、制作、作品梱包、配達 など

いろいろあった一日でした。

そんな一日も アートの話で 〆 ます ^^

全12巻中 6巻が終了!

今日から折り返し 7巻に入ります。


<第7巻 集合の魔術> 高階秀爾 編著

この巻に限らずだが、今では聞きなれない言葉が使われている。
「 廃品芸術 」
美術表現に用いられる素材が、絵の具やブロンズだけでなく、様々な広がりを見せ、その先に<ゴミ>も使われるようになった。

arman fernandez


制作方法も、それまでの<一品制作>から、工業生産的側面も持つようになる。
ここでは、ウィリアム・モリスの名前も出てくる。
そして、複製や連続性が表現に取り入られる。

william morris (1862)


andy warhol campbell soup


この流れの解釈は、面白いと思う。

では、集合の魔術たちを見て行こう。

mario ceroli


joseph cornel


alfonso ossorio


Mary Bauermeister


Günther Uecker


sergio camargo


工藤哲巳


草間彌生


草間彌生は、ここでは一作品だけついでのように紹介されています。

当時 日本ではあまり評価されていなかったようです。

今では、集合のアートの代表的存在で、しかも現役です。

  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 23:59Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年08月09日

アートとは、何だったのか。 17

 こんばんは。

時間が どんどん進んでいきます。

もう、8月9日 ようやく注文分の制作が見えてきました。
中旬に 新作作りたいです! それを楽しみに制作に励んでます^^

さて、今日もアートの話始めます。


<第6巻 主張するオブジェ> には、他にもアーティストが載っている。
その二人は、オブジェ作家という枠組みでは到底くくれないので分けて書きたいと思います。

一人は、クリスト です。

christo javacheff


ここでは、包むオブジェの作家として紹介されています。


そして、もう一人が ヨゼフ・ボイスです。

ここでは、1968年ドイツでの<ドクメンタ>展での ボイスの作品の様子が書かれ、

<何やら得体のしれないもの> と紹介されています。



今は、動画が見てるからいいですね。 彼が丁寧に作品を紹介してくれています。

私は、10代の時から彼のことが大好きですが、 私が 彼のことのどれだけ知っているかは不明です。
しかし、こうやって現代アートを振り返ってみると、 シュルレアリズムから派生した <物との個人的な関係> や <神経反射的芸術> から抜け出し、 社会とのかかわり、経験や記憶の蓄積 など、次の段階へとアートを進めてくれたと感じます。
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 22:03Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年08月06日

アートとは、何だったのか。 16


こんばんは。

台風の影響はいかがだったでしょうか。

高城も一日、雨と風でした。

明日からは、また 暑い夏が戻ってくるようで、

気温の変化が大きく、夏バテしそうです。

皆さんも ご自愛ください^^

では、

アートの話始めます。

オブジェ とは何か。

つづきです。

+++++++++


とりあえず、もっと見ていくことにしよう。

② 廃物の歌

セザール・バルダッチーニ César Baldaccini


ジョン・チェンバレン John Angus Chamberlain 


③ 商品と情報と

ラリー・リバース Larry Rivers



ジム・ダイン Jim Dine


ヴィヤ・セルミンス Vija Celmins



吉村益信


Oldenburg




④ 粗暴な物質の顔

ジョン・マケラッケン john mccracken


ロバート・モリス Robert Morris


これだけ見ても、やはり つかみようがない。
オブジェとは、そもそもが ”そういうもの” なのかもしれない。

巻の最後に <オブジェの思想>と題した対談が載っている。

メンバーは、
赤瀬川源平 中西夏之 吉村益信 山口勝弘 司会は、編著の東野芳明
各々が、オブジェの定義について語っているが、 曖昧なものが多い。

ただ、山口氏だけが はっきりと言い切っている。

要約すると
「物と自分との関係を個人的感覚で持とうとしているものの見方(というより) むしろ、物質とか素材とか、それの形とか関係 そこにできたものがオブジェであるという考え方です。 物と人間、ボク自身との関係はもっと切り離して考える。」

そう考えると、私が第一巻で書いた <作者の立ち位置> につながると思う。
そうすると、 デュシャンの「泉」 は、その出発点ということで きっと当たってたんだな。


  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 20:44Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年08月04日

アートとは、何だったのか。 15


 こんばんは。

台風の進路が気になる夜ですね。

こちらに近づかないことを祈るばかりです。


今日も、アートの話 始めます。



<第6巻 主張するオブジェ> 東野芳明 編著


さて、第6巻では オブジェ を取り上げます。

オブジェ というジャンルは、 陶芸 とも深くかかわっています。
それだけ定義が広いジャンルだといえますし、とらえどころがないともいえます。
過去には、とりあえず 「これはオブジェです。」 とまじめな顔していえば、アート作品になる風潮もありました^^
この本が出版された1970年代初めの時点でも、<新しいアート表現> と認識しながらも、それがいったい何なのか正確にわからないでいたようで、
この本は、次のコメントで始まっています。

< この巻は「主張するオブジェ」という総題になっているが、少々勇ましいこの題については、あまり「主張」がないことをお断りしておきたい。>

①物体と人間

始まりはやはり、シュルレアリスム のようで いきなり デュシャンの 「泉」が紹介されている。

しかし、それは始まりではなく 最終形なので 参考にはならない。

マン・レイ man ray


たわいのない感覚のお遊び、 平面表現の延長としての立体。
そんなところだろうか。

ジャスパー・ジョーンズ Jasper Johns


ジャン・ティンゲリー Jean Tinguely




Robert Rauschenberg  <Monogram> 

ART EXPLAINED

オブジェは当然立体なので、出版物では その全体像を把握するのは難しい。というかできない。
今は、動画があるので 少しは捉えることができる。

が、 上の作品を見る限り いったい何なのか 訳が分からない^^
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 21:09Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年08月03日

アートとは、何だったのか。 14


こんばんは。

台風の影響で、今日からしばらく 雨のようです。

日差しがない分 すこし涼しいので 仕事がはかどります。

けど、あまり雨が多いと 生地が乾燥しないので どっちもどっちですね^^


さて、今日も アートの話をします。

今日から 第5巻ですが、 あまり内容のない巻だったので、

絵だけ見て 終わりたいと思います。

けど、いろいろ発見はありました。

では、どうぞ。



<第5巻 つくられた自然>中原佑介 編著

この巻では、現代美術の表現をテーマをあげてわかりやすく紹介している。

① 自然

Piero Gilardi  ピエロ・ジラルディ


② 街

アラン・ダーカンジェロ Allan D'Arcangelo


③ 自動車

Alain Jacquet  アラン・ジャケー


④ 室内
Wesselmann


⑤ 食料品

Wayne Thiebaud ウェイン・シーバウド


⑥ 器具

Daniel Spoerri   ダニエル・スペーリ


⑦ 光

ダン・フレイヴィン Dan Flavin


現代美術が、それまでの キャンバスや絵の具、彫刻のブロンズや石による表現から 
様々な素材で、様々なテーマに挑戦していったことがわかる。  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 22:55Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月31日

アートとは、何だったのか。 13

 こんばんは!

今日は 7月最終日。 いよいよ8月に入ります。

勝負の月に 入ります^^

8月に、新作ができたらいいなと思っています。

まずは、デザインを固めなくては。

その前に、注文の制作を済ませなくては!!

道のりは 長いです( ;∀;)


さて、アートの話 続きです。


ポップアート ヨーロッパ編

他のアーティストも面白いです。

Joe Tilson ジョー・ティルソン


ジェラルド・ラング Gerald Laing 





Ronald Brooks Kitaj  ロナルド・B キタイ


Sir Peter Thomas Blake  ピーター・ブレイク




で、

今も大人気のこの人!

デイヴィッド・ホックニー David Hockney





今年 TATE BRITAIN にて回顧展が終わったばかりです。
TATE BRITAIN EXHIBITION DAVID HOCKNEY

まだまだいます!
anthony donaldson


Martial Raysee マーシャル・レイス


他にも、イヴ・クライン や アルマン・フェルナンデス を紹介していますが、もうおなかいっぱいです^^
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 21:59Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月30日

アートとは、何だったのか。 12

こんばんは。

今日は 暑かったですね。 本当に。

日曜日ですが、工房で 一日 しのぎの削りをしてました。( ;∀;)

さて、今日も アートの話始めます。



③ポップ・アート前夜 ヨーロッパ

この章は、興味深かったです。
ポップアート = USA
と思っていたので、 

実は ヨーロッパのほうがその兆しは早かったと書いてある。

リチャード・ハミルトン Richard Hamilton


Just what was it that made yesterday's homes so different, so appealing? 1956
題名「一体何が今日の家庭をこれほどに変え、魅力あるものにしているのか」
 
この絵の中の <POP>の文字から、ポップアートと名づけられた。 と書いてあるのです!
知らなかった~。 ほんとでしょうか^^

Richard Hamilton and the work that created Pop Art (BBC)
こちらにBBCの記事があります。 ホントのようですが、この事実、当のイギリス人もあまり知らないようです。

Richard Hamilton




今見ても、古さを感じない。 ウォーホルやバスキアよりも
スキャンダラスでユーモアがあって、
新発見でした!
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 21:10Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月29日

アートとは何だったのか。 11

 こんばんは。

今夜は、遠くで花火を打ち上げる音が聞こえました。

夏 花火 プール かき氷 祭り 、、

うらやましいような そうでもないような、、

そうやって、

7月がもうすぐ終わろうとしています^^

さて、今日も アートの話 始めます。



②肉体否定の伝統 日本

ここでは、1960年代後半の 日本人の作品が紹介されています。
ざーと見ますね^^

小島信明


靉嘔


横尾忠則


こう見ると、日本にはポップアートは存在しないようです。

靉嘔は、色は鮮やかだが、完全な絵画だし、横尾忠則もコラージュを使用してるが、ただのイラストです。
小島氏の<縞模様の布をかぶった立像>は、かなりいい線行っているが、器用な日本人がそれっぽく作ったにすぎない。

この違いは、興味深い。

考えてみると、ポップアートは、作品そのものもですが、アートを商品化する環境があるから存在したといえます。
強力なマーケットの存在。 
ポップアートでいうなら 画商レオ・カステリがいたからこそ成立したといえます。


マーケットとアートの関係。

いま、アートがしらけて見える 原因の一つかもしれない。  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 23:50Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月28日

アートとは何だったのか 10



こんばんは!

空港展が終了し、 工房で制作に打ち込んでいます。

もう、7月も終わりですからね。 早いです。

8月は、とくにイベントがないですが、9月からは また 連続して入っています。

ということは、 8月が 勝負なんです!

ただ、 やはり 暑い(;´・ω・)

休み休み 頑張ります^^

そうそう、今日は 久しぶりに都城の中心方面に行ってきたので

ユニクロに ちょっと寄ってみました。

そしたら、若冲のステテコが売ってあって、

前回、ポップアートを <ユニクロでおなじみの> といいましたが、

もう、いろいろなんだな。 と思いました^^

さて、 少し日にちが開きましたが、

アートの話始めます。

ポップアートの続きです。

+++++++++++++++++++++++++


当時のアメリカンポップアートとして、他のアーティストも紹介されている。

Robert Rauschenberg
ロバート・ラウシェンバーグ


トム・ウェッセルマン  wesselmann tom



マリソール・エスコバール  marisol escobar


Edward Kienholz  


ジョージ・シーガル George Segal


アーネスト ドローヴァ Ernest Tino Trova



これポップアートなのかな? というのも含まれますが、
当時は、生まれたてのアートで、いろんな解釈があったのだと思います。

最後の トローヴァの作品は、
<車体(バディ)は肉体(バディ)だ!> ということで、

友達の陶芸家 岡モータース さん にその魂は受け継がれています^^

岡モータース 


  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 21:49Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月25日

アートとは何だったのか。 9

こんばんは!

宮崎空港での 窯元祭 本日終了しました。

お越しいただいたお客様 ありがとうございました!

午後7時の終了後 搬出し クタクタですが、

今夜も アートの話 始めます。

好きなことは やめられない^^

今回から 第4巻に入ります。

4巻のテーマは ポップアート です!




<第4巻 ポップ人間の登場> 東野芳明 編著

この巻では、ポップアートを アメリカ・日本・ヨーロッパ と分けてスポットが当てられる。

ポップアートは、今となっては、 「ユニクロTシャツでおなじみの」 という言葉を付けたくなるほど、すり減らされたアートという印象が私にはある。
けど、ポップアートとは、もともとそういう消費耐久性を含んだアートなので、 よくぞ生き延びているな と暖かいまなざしで見ています^^

この巻の第一章は、 <あっけらかんとした弔鐘・アメリカ> です。

<POP> を <あっけらかん> と訳す感覚は 面白いと思う。
では、 <あっけらかん芸術> を見て行くことにしよう。


①あっけらかんとした弔鐘・アメリカ

ジャスパー・ジョーンズ Jasper Johns


アンディ・ウォーホル Andy Warhol


ロイ・リキテンスタイン Roy Lichtenstein


これらは、 80年代の キースへリング バスキア に受け継がれる。
いずれも、ユニクロ仲間だ。

第三巻での 希薄化する現実の中での<人間の原風景>の奪還。 の流れでいえば、
ポップアートとは、 

< 現実が希薄化するなら、アートも希薄化すればよい。>  

という発想だと思う。

現実の比重に物事を合わせれば、 当然、現実に馴染み、溶け込むことができる。

この発想は、今でも通用すると思う。
だからこそ、形を変え、今もみんなに親しまれ続けているのだと。

けど、ここで気になるのが、 ジャスパー・ジョーンズ の存在だ。

私などは、ジョーンズこそ、ポップアートの旗手であり、中心的存在だと思っているのだが、
数年前 熊本市現代美術館行われた <ポップアート展>では、 ジャスパー・ジョーンズの存在は、完全に無視されていた。

今となっては、取るに足らない存在になったのか?

ジャスパージョーンズの比重のずれ、 興味深い。
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 23:22Comments(3)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月24日

アートとは何だったのか。 8

こんばんは!

宮崎空港での<ひむかの国の窯元まつり> 明日25日までになりました。

お越しいただいたお客様 ありがとうございます!

明日も 私は 空港にいます。

さて、今日も アートの話始めます^^


***つづき***

ベーコンと並べると、他のアーティストは 正直 どうでもいい感じになりますが、
面白そうなアーティストがいろいろ登場します。

ベルナルド・シュルツェ Bernard Schultze


ニキ・ド・サンファル Niki de Saint Phalle


ルフィーノ・タマヨ Rufino Tamayo


Horst Antes ホルスト・アンテス


いえるのは、 その時代 絵画による <人間の原風景> の奪還は、成功したように感じる。
その喜びは、絵からも感じられるし、時代の空気からも感じられる。
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 22:08Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月23日

アートとは何だったのか。 7

こんばんは!

暑かったですね(;^_^A

今日も私は 高城工房で作業をしてました。

注文と次のイベントに向けての準備です。

さて、今夜も アートの話 始めます^^


②対極の人間

フンデルトヴァッサー  Hundertwasser


ウーズラ Ursula Schultze-Bluhm



ウーズラ なんかこの人の絵 好きだな~^^









③ 変容の人間

そして、ついに絵画は <人間の原風景> を奪還することになる!!

フランシス・ベーコン Francis Bacon


<人間の原風景>は、 幼児のように素朴で、無垢なだけではなかった。

憎しみや、嫌悪、醜さ 、、
それらがあるからこそ、人間である。

と、ベーコンは教えてくれた。







Bacon Art works

私の中では、ベーコンは 絵画表現の最高峰に位置づけられています。
本当に素晴らしいです。

かなり前だが、美術館で本物を目にしたとき、その作品世界に時のたつのを忘れました。


  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 21:16Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月22日

アートとは何だったのか。 6

 こんばんは。

今日は、空港展は妻に任せて、 高城工房で作業をしてました。

やっぱり 暑いですね(;^_^A

空港では、エアコンが効いてるので なおのこと暑さを感じます。

さて、今日も アートの話です。

今日から第3巻です。


<第3巻 情念の人間> 野村太郎編著

 ①激情の人間

シュルレアリズムから派生した ユートピアやエロスによる <自己(人間)の原風景の奪還> 作戦は、より過激に進行していく。
その一つが、原始化、または幼児化である。

ウィレム・デ・クーニング Willem de Kooning


ジャン・デュビュフェ Jean Philippe Arthur Dubuffet


カレル・アペル Karel Appel


ベングト・リンドストローム  Bengt Lindström



原風景への追及は、やがて 絵画技法や理論 をも捨て払い 突き進んでいった。


その一つの終着点が、これなのかもしれない。

ジャクソン・ポロック Jackson Pollock


これまで私は、ポロックの絵について考えることはあまりなかった。 どちらかというと、なぜ評価されているのかわからないでいたが、こうして順序立てて考えていくと、ポロックの絵は、確固とした絵画の一つの終着点だとわかる。これ以上、どうも進みようがない。

で、<自己(人間)の原風景の奪還>は、成功したのか?

さらなる挑戦はつづく。  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 22:06Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月21日

アートとは、何だったのか。 5

 こんばんは!

只今、宮崎空港での窯元祭に出展中です。 25日まで

さて、 アートの話。
今日で 第2巻が終了です。


<第2巻 幻想と人間> 

⑤イメージの計略 

ルドルフ・ハウズナー  Rudolf Hausner


⑥現実の突然変異

中村宏 望遠鏡列車


Karl Heidelbach  ハイデルバッハ


そして、この巻は、次の言葉で終わる。

「情報化社会といわれる現代は、複製技術革命やモータリゼーションの普及、電気テクノロジーの進展等によって、人間や動物それ自体よりも、それらの放出する情報やコミュニケーションがたいせつされ、虚像やサインやシンボルが空間をつくりだすような事態をむかえている。それで、現実は夢幻のように見通しがきかず、手応えのないものとなり、それなればこそ、人間が自己自身をとりもどすために、あいまいな日常をほりさげ、失われた影の部分としての幻想を解放し、深めていって、原風景をうばいかえすことが必要なのである。」

この文章は、50年前としては、かなり今を言い当てていると思う。

情報化社会は、50年前からは想像もできないほど、より巨大化し、複雑化している。 いま生きている現実空間の何倍もの情報が、データにより蓄積されてバーチャル世界が形成されている。それらは、現実の第二次世界というよりも、現実世界と結合、拡張していると考えられる。 

現実はより手応えのないものとなり、希薄化している。とも言えるし、

現実はより情報量を増し、より確固たるものになっている。ともいえる。
  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 22:21Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。

2017年07月20日

アートとは、何だったのか ④


 こんばんは。

今夜も アートの話 始めます^^


<第2巻 幻想と人間 > ④エロスの地平線

スワンベルク(Max Walter Svanberg)


フリードリヒ・シュレーダー・ゾンネンシュターン


Leonor Fini レオノール・フィニ


このほかにもいろんな画家の作品も載っています。 知らないアーティストばかりなので 本当に面白いです。

中でも、ドイツの画家 シュレーダー・ゾンネンシュターンは、いわゆるアウトサイダーアートティスト のようです。 ほかにも興味深い作品をたくさん残しています。

しかし、この章では、アウトサイダーという言葉は出てきません。





アウトサイド / インサイド というわかりやすい線引きは、当時なかったのかもしれません。
(ちょっと調べてみたら、アウトサイダーアートは、この本の出版の翌年1972年にイギリスにて定義付けされたようです。)

この章のテーマ<エロス>についてですが、紹介されている絵画を見る限り、性表現という意味では当時より自由になっている気がします。

ただ、この章では、<エロス>について、さらりと流している感があります。
他の巻で扱うのかもしれませんが、表現としての<エロス>は、結構奥が深い世界だと思います。

  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 22:44Comments(0)ARTアートとは、何だったのか。