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Posted by みやchan運営事務局 at

2012年11月17日

天草日記(天草巡礼^^)②

本日、2回目の投稿です。 よろしくお願いします^^

天草日記のタイトルに<天草巡礼>と付けさせていただいてます。

これ、実際に天草には教会が多く、天草を巡礼するというと、宗教的な意味合いがあるので、
少し悩んだのですが、自分の中では、この言葉がピッタリとくるのです。

教会や聖地を巡るわけではないですが、<天草大陶磁器展>には、テントでの展示販売だけではなく
いろんな催し物があり、それを時間を見つけて巡って行く楽しみがあるのです。

それに、私にとってこの6日間は、<自分にとってものつくりとは>といったことを
じっくりと考えられる時間であり、それぞれの催しがそのヒントになるものなのです。

一つ一つの会場をめぐることにより、自分の感情が膨らみ、満たされていく感覚は、
巡礼に近いものなのかもしれません。

それでは、天草日記(天草巡礼^^)② をどうぞ(/ ̄^ ̄)/ ̄ \(。_ 。\)


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今回初めて、陶磁器展コンテストにエントリーしてみた。

これは、去年からの私の課題で、正直、申し込むことに意義がある、と自分に言い聞かせつつ、しかし、もしかしたら何らかの評価があるかもしれないと、期待もしていた。

今日は、その審査があり、結果が発表される。審査委員には、私が十代の時よりファンでもあり、影響を受け続けている日比野克彦さん、と、私が陶芸とは何かを学んだ常滑で、巨大な影響力を持ち、直接ではないもののそのスタイルが私の中に存在し続ける鯉江良二さんが含まれる。
よって、私にとって心底評価してほしいコンテストなのだ。だが、結果は入賞からはもれてしまった。
正直残念だ。
コンテストに関しては、改めて書きたいと思う。今日は、このことはそっとして欲しい気持ちだ。


午後三時からはパネルディスカッションが有り、パネラーに熊本県副知事、天草市長、日比野克彦氏、を迎え、実行委員長の金澤氏が司会を務める。
今回も「陶石の島から陶磁器の島」をテーマに話し合われる。 

昨年は、鯉江良二氏、青木良太氏を迎え、作り手からの視点での話だったが、今回は、行政からの視点で話し合われることになる。同じテーマだが、切り口の違う内容だ。
話は「天草の陶磁器の産地化」

話の端々に、金澤氏が本気で産地化を想い、その現実化に様々なアイデアを発想している事が感じられる。その一つの提案として、「陶芸+α」だ。

産地化構想の中には単純に天草に陶芸に関わる人間をどんどん増やしていくとういう発想がある。具体的には、陶芸を志す若者の定住だ。
だが、焼き物だけではなかなかめしが食えないのではないだろうかという危惧がある。
そこでのプラスαだ。

例えば、農業をしながら、例えば、パソコン技術を習得しながら。
そのような、新たな「天草モデル」を提案できないどろうかということだ。そのバックアップに行政が乗り出してくれないだろうかと。

天草市長としては、
どこまでお金を出せるのかは具体的には言えないが、全面的に同感である。新たな生活スタイルとしての「天草スタイル」の提案が、新たな日本の幸せのモデルとなるのではないだろうかと。
行政のお金の使い方として、これまで物を重視したが、そのを「幸せ」や「こころ」に対して向けていく時代になっているのではないだろうか。

日比野氏は、
金澤氏の提案する、生活としての「陶芸+α」とは、まるで、「半陶半農」ではないか。どこか消極的な感じがする。そこから生み出される創造性や発信力のエネルギーが少ない感がある。
「全陶全農」と提案すべきでは。

金澤氏、「では、全陶全農で^^」

副知事は、
「日本人はこれまでの価値観をもっと変えていかなければならない。バブルや高度経済成長の日本はもう戻ってこない。その時の成功モデルはもはや通用しない。この閉塞した日本を先に進めるのは、爆発的な、アナーキーな発想なのではないだろうか。」

天草の産地化という提案から、様々な広がりができてきて、その動きが着実に効果を出している。
しみじみ、陶芸を生業としている人間にとって、このあまくさが素晴らしい地であると確信できた。

私も、天草定住をちらりと考えたりするのだ。

(つづく)  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 16:56Comments(0)日記

2012年11月17日

天草日記(天草巡礼)①

今日は、11月17日(土)です。

11月は、いろんなことがありました。

10月31日から熊本天草に入り11月1日から5日まで<天草大陶磁器展>に出展

6日の早朝に北郷に戻り、その日は、大分からギャラリーさんが来るので、朝から展示場を片付け、天草にもっていたものを全て並べました。

そして、すぐに11日の高城石山観音池公園での<ココクラ マルシェ>にむけて、どうしても新作の小皿を焼きたかったので、急遽制作。

素焼き、本焼きを経て、10日の夜中に窯出し、仕上げ、梱包。

そして、11日はココクラに出店!

次の12日は 昼から若手工芸家プロジェクトの写真撮影の打ち合わせ。なので、午前中に、ココクラの荷物を降ろしたりする。

13日は、また、展示場の整理と注文制作。(この日は少しのんびりできたかな^^)

14日は、午前中は北郷で陶芸教室、午後から、日南<さんぽ>の体験。夕方から、宮崎市で<宮崎県くらしの工芸展>の集会。一応、私が実行委員のため、いろいろ準備。けど、会場に行けたのは開始10分前でした><

15日は、午前は、日南<さんぽ>(就学前さん^^)の体験。午後からは、佐土原で<若手工芸家プロジェクト>の打ち合わせ。

で、昨日、今日、、 という感じです。

そんなこんなで、ようやっと、熊本天草での出来事を振り返る気持ちの余裕ができました。

今回、天草に行く前から、できるだけ天草での出来事を文字で記録しようと考えていました。
ので、パソコンを持っていったのですが、なんせ、次から次にいろんなことがあるし、タイピングは下手だし、ましてや文章を考えるのに時間がかかるで、天草では、半分も書けていません。

とりあえず、書けているものを少しずつUPしながら、後半、まとめていきたいと思います。

では、天草日記(天草巡礼)①をどうぞ^^


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天草で感じたこと

北郷から約4時間、一年前と変わらず、いや、それ以上に天草の海は輝いていた。

陽は射していたが、去年とは違いどこかくすんだ空だったが、そのように感じたのはおそらく私の気持ちからだろう。昨夜2時間しか寝ていない私は、すこし憂鬱な気持ちを持ちつつ、それ以上に、というか、それを遥かに超える期待感と高揚感で満ち足りていた。

もうすぐ、本渡につく。海をぐるりと回転しながら、橋の上を滑るように車を走らせた。
会場のテントに着くと、早速懐かしい顔と出会う、一年ぶりの出展者たち。懐かしいとは言っても、顔を見ると、まるで何時もあっているような感覚になる。

「こんちはー!一年ぶりです^^」

夕方、展示も終わり、港に止めた車に向かう。陽がかけり薄暗い駐車場で、しみじみ一年ぶりの天草の海の空気を感じる。

「あれから一年かー」心の中で、「ぜんぜん、そんな感じがしない」とつづく。
では、最近か、といえば、そうでもない。一年前とは違う自分がここにいる。出展作品も変化しているし、確実に一年間という時間が過ぎていることは確信できた。

そのまま、天草の夜。疲れて寝不足な私は、お風呂に入り、すぐに就寝する。


展示会初日

朝、静かな朝。海と朝日を見ながら、パンとカフェオレを飲む。

朝礼が8時なので、ゆっくりするまもなく会場に向かう。値段付けなどまだ済ませていない作業をしながら、時間が進む。

オープニングセレモニー。

このイベントが「陶石から陶磁器の街に」というコンセプトの元、市や市民など様々な想いのこもった行事であることを感じる。今年は過去最大の出展者数。これはますます拡大していくだろう。

実行委員長金澤さんの想像がパズルのように組み合わさり、確実に形になってきている。あくまでパズルを組合わせるようにゆっくりだが、しかし、確実に現実化している。その一端に参加できていることは、嬉しい限りだ。

初日は、ぼちぼちの来客数。作りたての新作がすこし動いてほっと一安心しつつ、心は、コンテストの方へ向かっていた。  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 09:28Comments(0)日記