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Posted by みやchan運営事務局 at

2014年01月29日

北郷に帰って来ました

早いもので 

22日から始まった福岡岩田屋での展示も 一週間が経ち

今朝 北郷に帰って来ました。

搬入日、初日は すこし雪が舞う福岡でしたが

その後は 寒さもすこし緩み 過ごしやすい一週間でした。



福岡での宿から 天神にある会場まで一週間 10分ほどの自転車通勤をしていたのですが、

なかなかいい運動になりました。

イベントで福岡・天神に来ると いつも思うのですが、

福岡の人は 物静かで親切だな〜 と感じます。

いろんな人がいるとは思いますが、総じてそんな印象です。

自転車で 天神を通り 人々にすれ違うと 

なんと 行儀がいいのだろうと 感心します。




そんな 人がよく 食べ物の美味しい 天神ですが、

一週間もいると さすがに疲れてしまいました。

立ちっぱなしの接客や 慣れない環境 のせいもあるとは思いますが、

一番窮屈に感じるのは 建物・建築物に囲まれているという空間です。

デパートの売り場に立って 周りを見渡すと ほぼ100% 人工物しかありません。

人工物は 人間が考えて作ってモノで

ひとつひとつに意味があり 作者がいます。

売り場に並んでいる商品や通りを走る車などは 

まだ いいのですが、

建築物のような大きなものになると 直線で構成された空間や計算された動線などに

作者の意図が否応なく強く感じられ 設計者の脳みその中に閉じ込められたような感覚になり

息苦しいのです。


北郷の山のように そういったもののない自然な空間が 私にとっていかに大事かを実感した一週間でした。




そんななか、今回岩田屋で一番ほっとできた場所が 社員食堂 でした。

社員食堂が特別リラックスできるような空間になっていたわけではありません。

多くの社員食堂がそうであるように 岩田屋も 

蛍光灯に照らさらた事務室のようなグレーの壁と長テーブルにパイプ椅子が並ぶ味気のない空間です。

けど、その壁の一面に絵が飾られていたのです。

その絵の中に 私は 自然を見ているような 心地よさを感じたのです。

その絵は エッチングが10枚ほど と 

おそらくアクリル画と思われる50号ほどの淡いオレンジ色の絵が2点で

いずれも山本容子作のほんものでした。


これまで 山本容子の絵は 知ってはいましたが 特に興味を持つこともなかったので

自分でも不思議な感覚でした。

その絵は、デパートをテーマにしたようなシリーズで お洒落で洗練されていて 賑やかなものでした。

絵が飾られているのが デパートのなかの空間だから しっくり来たのかもしれません。
 

ちょっと面白いのは 美術館に飾られてもおかしくないその絵に

誰も関心を持っていないことです。

社員の人にとっては いつもある当たり前のものなので それも当然かと思うのですが、

手書きの「AP」のマークが入ったその絵が 無造作に飾られているのは すごいな〜と感じました。


同じ人間が作ったものなのに 建築家の脳みその中は息苦しくて 画家の脳みその中は居心地がいい

と感じるのは なぜなのかな と不思議に思った次第です^^  


Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 23:40Comments(0)日記