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Posted by みやchan運営事務局 at

2016年06月09日

不安のちから

 こんにちは。

昨日の続きです。


熊本の地震でのSNSのことで、私が学んだのは 

< 不安 には人の思考を混乱させる力がある >

ということだ。


昨日あげた、SNSでの眉唾ものの情報も、当時は 相当なリアリティをもって伝わっていた。

だから、正義感の強い人はそれを拡散させたし、

私自身、身の毛がよだつほどの恐怖に一瞬襲られた。


それは、<不安>が、考える力や判断力を混乱させたからだと考えられる。

冷静に考えれば、必要以上に不安を抱えることはない。

だが、そうはなかなかうまくいかないのだ。


この不安の力を使って、人の思考をコントロールしようと考える者もいる。

故意に相手の不安感を増幅させ、だますのだ。

オレオレ詐欺がまさにそれである。


オレオレ詐欺の被害にあった話を聞くと、

誰しもが 「 なんで、そんなにだませれるちゃろか? 」

と思うが、それは冷静な状況にいれば、そう思う。

おそらく、だまされた本人も、後では、そう思うに違いない。

だが、不安を増幅させた状況では、冷静な判断ができなくなる。

私は、今回のSNSの件で、身をもってそれを感じた。


妄想癖の私は、不安を増幅させるオレオレ詐欺のシナリオが いくつか頭の中に沸いてきた。

笑いごとではないが、

それを書きたいと思う。


<シナリオ1>

突然、孫と名乗る男から自宅の家に電話がかかってきた。

孫から電話をすることはこれまで一度もない。

声の感じもいつもと違うと感じたが、 それは、ひきつるように号泣しているためかもしれない。

「じいちゃん、おれ 大変なことをしてしまった、、」

しばらくの号泣のあと、絞り出すように言葉を出す。

話を聞くと、孫は、務めている会社の金を横領し、 そのことが、会社にばれ、刑事事件として訴えられようとしているらしい。

だが、必死の説得により、今回は 見送ってくれるかもしれない。

俺には家族がいる、もし、俺が捕まれば家族は途方に暮れる。

今回のことは、心から反省している。 これからは心を入れ替える。
 

と、涙ながらに 言葉を詰まらせながら 訴える。

そのあと、会社の上司と名乗るものが電話口に出る。

「丸々カンパニーの山田です。山本君の今回の不祥事は、大変ことでしたが、本人もかなり反省していることですし、

私どもも、山本君の家族のことや本人の将来のことを考え、本日中に横領した金額500万円を振り込んでいただければ、

示談にしたいと考えています。」

孫の務めている会社の名前、もちろん孫の名前もあっている。

そのあと、孫が、涙ながらに 訴えた。

「じいちゃん、頼む。 頼めるのはじいちゃんしかおらん。」


<シナリオ2>

昼食後、すこしウトウトとしていたら、家の電話が鳴った。

出ると、丸々フィナンシャルの山田さんからだった。

だが、その声は落ち着きがない。

「山本様、落ち着いて聞いてください。 先日、山本様からお預かりし投機した商品の件ですが、

一部違法な条件のものが含まれており、その件に関して、宮崎県警が調査に動いているという情報が入りまして。

わが社として、その対応に追われています。」

話は、続く、

「このままでは、山本様が犯罪に関与した疑いをかけられるかもしれません。 

私どもといたしましては、大切なお客様にこのようなご迷惑をおかけするわけにはいきません。

つきましては、山本様には特別に 本日中に 投機商品の解約手続きを行いたいと考えています。

そのためには、手数料と保証金として1200万円必要になります。

もちろん、保証金ですので、手数料を引いた金額は、後日お返しします。

山本様は、特別なお客様です。 これも、山本様のことを思ってのことです。」

電話越しの山田さんの声は、誠実だった。

私は、通帳と印鑑を用意した。

、、




妄想でこんだけ、シナリオ書けます。

プロの詐欺集団なら こんなものではないでしょう。

容赦なく不安を煽り、判断を鈍らせます。

このシナリオで うまく伝わったかわかりませんが、

不安のチカラ は、相当なものです。  

Posted by 陶STUDIO・サキムラ久 at 18:13Comments(0)日記